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ベンチャー企業分析

ポイントカードで成長するスーパー オギノ

様々なポイントカードが出回っています。
日経トレンディでも時々ポイントカードで特集が組まれています。多くのカードが出回る中で、消費者は自分にとって便利なカードを持てているのでしょうか。また逆に、企業はどれだけ顧客としたい相手にカードを持ってもらえているのでしょうか。

人口90万人(世帯数30万)の山梨県で、会員40万人を抱えるという驚異的なポイントカードの普及率を誇る企業があります。今回はスーパーのオギノを取り上げます。


オギノの戦略は、山梨県にフォーカスした徹底したドミナント出店と、FSP(Frequent Shoppers Program)を徹底して実践することにあります。FSPとは優良顧客への対応を徹底して行う手法で、顧客データから消費の仮説を作り、商品開発・店舗開発にいかす手法です。
消費の仮説作って商品開発・店舗開発にいかすと言えば、まず第一に名前があがるのはセブンイレブンですが、オギノも負けないだけの取り組みを行っています。

まず、ポイントカードをただの販促ツールとは位置づけず、履歴管理ツールと位置づけています。商品購入時にポイントを付与することで次回の来店を促す販促ツールではなく、商品単位で履歴管理をすることで消費行動を理解し、消費行動の仮説を作るツールとしています。

顧客データを属性(性別・年代など)ではなく、消費傾向で分類したり、商品分類を論理的な属性で分類する(=消費の仮説作りに利用できるだけの具体性をもった分類にする)など工夫をしています。例えば顧客のカテゴライズ方法も、健康分野だけで20に分けています。
ヘルシア緑茶を購入する人を単純に健康重視派とするのではなく、さらにカップ麺も購入していれば「お手軽健康系」と分類してより正確に顧客を捉えています。
そうした顧客把握があるので、捉えたターゲットに対して特定商品のDM(ダイレクトメール)を打つときは、DM成功率50%で特定商品の売上を3倍にするという成功事例も出しています。


オギノのポイントカードで顧客の消費行動を捉えて、日々の活動へフィードバックする取り組みには、奇抜な手法は一切ありません。ただ、ポイントカードシステムを持っているだけではなく、ドミナント出店や効果的なDMの実績から伺えることがあります。

大事なのは、当たり前のことを実行するために必要な仕掛けが何かを理解して実行していることにあるのではないでしょうか。

エ
ムアウト  西田耕太郎

西田耕太郎