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早く・安くを叶える!世界の優秀技術者に仕事を発注「Freelancer.com」

日々の業務や個人活動の中で、ロゴやイラスト・プログラミング・WEBデザインなどを早く・安く発注したい、と思ったことはありませんか?ただ、実際どこ(誰)に頼もうかと思ったときに、あてがない、探し方がわからないといった状況に陥った経験はないでしょうか?

上記のような悩みを解決してくれるサイトとして、存在感を増しているのが「Freelancer.com」です。(もともと、2004年スウェーデンの「Innovate It」で立ち上がったGetAFreelancer.comを2009年7月にオーストラリアの「Ignition Networks」が購入、同年10月に「Freelancer.com」にサイト名を変更しました。対応言語は英語のみ)

このサイトは、仕事を依頼したい人や企業(以降発注者と呼びます)がフリーランサー(以降プロバイダーと呼びます)を募集して業務(以降ジョブと呼びます)を発注するビジネスマッチングサイトです。このサイトの際立った特徴は、

 ◆ジョブへの応募者(エンジニアやデザイナー等)を世界中から募り、プロバイダー入札制度を通してリーズナブルな価格で発注できる

ということです。特にIT系業務などは、物価の低いインドや東南アジアなどに住む優秀なエンジニアに発注できるので、発注者にとっては自国で知り合いをたどって探すよりも、メリットが大きい可能性が高いと言えます。実際に、インドのエンジニアの方がプロバイダーとして入札している案件が目立ちます。

2010/8/9現在、234カ国の約150万人のプロバイダーが登録しており、サービス開始時(2004年)からこれまで、約76万のジョブが投稿されています。平均的なジョブの報酬はUS$200ですので、いかにスモールビジネスに特化したマーケットプレイスか、ということがわかると思います。

では、具体的なサービスの流れをみていきましょう。
(事前に、発注者もプロバイダーもユーザ登録をしておくことが前提となります。特に、プロバイダーは自身のスキルや実績を詳細に記入することで、発注者に対して信頼感を与えます。)

 1.発注者が適切なカテゴリを選択し、ジョブを投稿
 2.プロバイダーは発注者の提示したジョブに対し、自身で価格を設定して入札
 3.発注者が複数のプロバイダーの入札価格やプロフィールを閲覧し、最終的に発注先を決定(この際、相互の質問が可能)
 4.Freelancer.comが決定した報酬額を発注者側に仮押さえ
 5.プロバイダーの納品をもって発注者からの正式な支払

上記の流れは、バイヤーとプロバイダーのマッチングを行うだけでなく、発注者にとっての未納品リスク、プロバイダーにとっての未払いリスクを最小限に抑える工夫がされています。これはエスクローサービスをFreelancer.comが主体となって提供しているためです。ではビジネスモデルはどのようになっているのでしょうか?次は課金システムに注目してみましょう。

課金は、発注者・プロバイダー双方に対して発生します。

発注者は、
 ◆ジョブ登録の際、$5のデポジット
 ◆プロバイダーを選択した際に、$3または3%のコミッション
が課金されます。ジョブ登録をデポジット制にすることにより、実在しないジョブの投稿を抑えることができるようになっています。なお、月額$19.95の会費を支払い、ゴールドメンバーシップとなった場合は、デポジットが免除され、コミッションも無料になります。

プロバイダーは
 ◆実際に発注された場合のみ、$5または10%のコミッション
が課金されます。なお、発注者と同様に、月額$19.95の会費を支払いゴールドメンバーシップとなった場合、コミッションフィーを3%に減らすことができ、150/月の入札ができるようになります。(無料会員は上限25)

日本でもYahoo!オークションを始めとするオークションサイトは定着していますが、今後はFreelancer.comのように、個人間取引のプラットフォームの種類が増加していくと考えられます。例えばアメリカでは、Etsyというハンドメイド製品専門の個人間マーケットプレイスが盛り上がりを見せています。

その際プラットフォームとなるサイト側に求められるのは
 1.売る側と買う側双方の信頼性の担保
 2.購買に至るまでの双方のコミュニケーションの活性化
 3.金銭のやりとりの不安要素除去とトラブル防止
の3点に集約できるのではないでしょうか。

個人が、国や地域の枠を飛び越えて、より自分の希望や条件にあったモノ・サービスを売買することが可能になってきています。このように企業ではなく個人が主役になるサービスは、今後大きな可能性があるのではないでしょうか。

【小原由記子】