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古い業界に標準化と省力化を持ち込み成長 配管設計のエプコ

成功した企業には、際立った特徴があります。
今回は古い業界において、標準化と省力化のサービスを提供することで成長した事例としてエプコをご紹介します。

エプコは、建築業界の中で「給排水設備の設計」というニッチな領域を軸に事業展開をして成長しました。

 設立 1992年
 上場 2002年(JASDAQ)
 売上高  20億円
 営業利益 4.5億円
 時価総額 35億円(2009年7月時点)

水回りの配管工事は、1998年の水道法改正まで規制があり、建築業界の中でも合理化が遅れている領域でした。

規制によって、次の制約がありました。
 ・給排水の設備に利用される部材は、自治体毎に決められている
 ・配管工事の受注先は、地域で指定された水道工事会社のみ

そのため、大手住宅メーカーは、工事を地場の水道工事会社に任せざるをえず、品質管理や効率化のコントロールができずにいました。水道工事会社の多くは、詳細な設計図は用意せず、職人が現場で配管材料を加工するというケースも多く、品質も納期も現場の人に依存していました。

そこに着目し、大手住宅メーカーと地場の水道会社の間に入って品質管理や効率化につながるサービスを提供したのがエプコでした。

エプコは「給排水設備の設計」において次のことを実現しました。
 ・地域毎の仕様をデータベース化してCADに反映し、設計の標準化を実現し、設計品質のバラつきを防ぐ。
 ・設計と同時に発注に必要な「加工指示書」を自動作成し、発注作業の省力化を行う。

また、エプコは上記サービスで築いた事業基盤を元に、さらなる事業展開を行いました。

 ・川上への展開:部材メーカーとの共同商品開発
  → 標準化した部材の開発と
 ・川下への展開:ハウスメーカーの修理依頼コールセンター業務の受託
  → 直接エンドユーザーの声を受付け、改善や新サービスの開発に活用

合理化の後れている市場への参入という着眼点、ユーザー(ハウスメーカー)とベンダー(水道工事会社)の間に入って設計業務を受託することで標準化と省力化という価値を提供したモデル、川下・川上への事業展開。

新規事業を考える上で、参考にしたい事例です。

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ムアウト  西田耕太郎
    西田耕太郎